IA勉強会に参加して

随分時間が経ってしまいましたが、2/25にIA勉強会「KIAbase」の第2回目に参加してきました。
ただ、仕事を上手く終わらせることができず、終わり際にちょっと顔を出した程度になっちゃいました…。ただ、勉強会をきっかけに色々考えることができたので、それを残しておこうかと思います。

今回の勉強会のテーマは「カードソーティング」

Q.まず、カードソーティングとは何か?
A.情報をカード型にして机やホワイトボード上に並べ、並べかえをしながら分類や分析を行う手法。

Q.その特徴は?
A.情報を一覧して複数の視点を同時に盛り込みながら分類を行うことができる。

(上の要約は主催者@seveninaさんのブログからの引用させていただきました。)

今回の勉強会では、これをもとに「ラーメンという文化で福岡にお金を落としてもらうサイト作り」というゴールを設定し、ワークショップをやりました。
と言っても自分は、これに参加できなかった…。正直、これに参加できなかったのは相当痛かった!
結果しか見ることができなかったけど、そこで感じたことをつらつらと。

@seveninaさんも書いていたけど、カードソーティングの一番のメリットは「情報を俯瞰できること」。
一つ一つの情報を可視化することで、全体の構造を把握しやすくなるし、扱う情報を複数人で共有できるようにもなるのが一番のメリット。

以前、「Web的で、都市的な設計のあり方」という記事を読んだときに引っかかった言葉があって。

1人の人間が全体を俯瞰してつくった都市って、人間にとってはかなり厳しいものです。俯瞰できない人間をどうやって巻き込んでいくのかが、やはり重要だと思います。”

これは都市計画の話の中で出てきた話。でも、これはWebサイトに関しても言えることだと思ってます。そして、この“瞰できない人間をどうやって巻き込んでいくのか”という命題に対してカードソーティングの手法は有効な気がしました。実際、ワークショップで書き出された情報をもとにさまざまな意見が出ていたと思います。

あと、このカードソーティングの手法で自分の頭で繋がったのが、建築家 藤村龍至氏の「超線形設計プロセス論」。この手法で、特徴的だと思うのは、模型は一つだけしか作らないという点。いくつも案を作らず、一つに対して修正(フィードバックを反映)を行っていく。この手法のメリットを藤村氏の言葉から引用。

“フィードバック型の設計プロセスを導入すると、施主やエンジニアを含めてチームで話し合ったことをそのまま積み上げていけるので、条件を正確に読めるようになりますし、同時に自分のなかにない意外な形も出てきますね。”

厳密に言えば、カードソーティングは模型を作る前の段階のことなんだと思うんですけど、
頭にあるものを実際のモノにすることで、他の人々と共有し、さらにその対象に対して意見の交換、意志の反映がされるという点では、かなり繋がるものがあると思いました。
そして、ちょっと飛躍しちゃうんですが、AppleやGoogleは仕様書を作らず、実際にコードを書いて開発を進めていくという点にも繋がるかと。

とまあ、感じたことは以上になります。
最後に、カードソーティングをやるうえで、“こうしてみたいなぁ~”と思いついたことを。

カードソーティングに限らず、IA自体に言えることなんですが、やはり答えはない分野であるがゆえに、進め方もゴールの決め方も難しいなと。
なので、ある一定のルールの設定をしてみても面白いと思いました。上で挙げた「超線形設計プロセス」では、「ジャンプしない」「枝分かれしない」「後戻りしない」というルールを設けています。つまり、答えがないものに対して、議論が飛躍したり、別の話になったり、堂々巡りになったりするのを事前に防ぐようにしている。
扱うモノによってそのルールは慎重に考えなきゃならないと思うし、場合によってはルールに縛られ議論が硬直してしまう可能性も出てくるかと思うのですが、方法としては有りなのではないかと感じました。

今回の勉強会で、最近興味を持っている建築とIAは、つながる部分が多いなぁ~と感じました。大げさに言うと、IAに興味があった自分が、建築に興味を持つのは必然だったのかも!なんて。
なので、引き続きIAと共に建築に関して色々調べて、勉強していきたいと感じました。